妊婦さんの実況中継

今週のお題「私の癒やし」
私の職場には、妊婦さんがいる。その方がたまに、立ち止まって、お腹の中の様子を中継してくれる。
「今、すごくぐるぐる回っている」とか、「今は、落ち着いている」とかだ。たまに、顔色がさえないと心配になる。また、その方の様子を見ていると、しげしげとお腹を見て、撫でている。赤ちゃんは、お腹の中から外の音を聞いていると聞いたことがある。だから、なんとなく、お腹の中のその子にも気をつけて話をするようになった。
赤ちゃんをお腹で育てている方の側で働くのは初めてだ。また、出産経験のある方も多い職場なので、皆さん比較的に妊婦さんに優しいし、理解がある。
職場の話で出産の時の困り事や、嬉しいことが聞けたりする。また、お腹の赤ちゃんがお腹を蹴りつけて痛いという、お母さんにしか、わからないことも聞ける。私は出産も結婚もしたことがないからわからないことだらけだ。また、それまで、自分をもて余していたし、子供を可愛いとか、愛しいとか思えるのだろうかという心配もあった。
実際に泣いている赤ちゃんは、なんで泣くのだろうとか、声ですごく、自分も悲しくなることがあった。さらには、お腹の様子がわからないので、町中でそういう人を見かけても、そっと、離れた。怪我をさせてはいけない、壊れそうだという心配があった。出産を体験していないし、お腹の中の様子も知らないことだ。けれども、お腹の中を中継してもらえて、自分も一緒に育てているというか、見守ろうという気持ちが持てた。
子供は授かり物で、お母さんにも、負担が多いことも知った。けれども、職場の方を見ると、中継を聞くと、とっても、嬉しくなる。勝手に癒されている。女だけどお父さんみたいな、そんな感覚だ。それは生む性だけど未体験だからかもしれない。彼女が困っていたら、助けたいと思うし、出来るだけ、意思を聞いていきたいと思う。お腹の中のお子さんのことや体調面の他に、職場の方はちゃんと生まないとという、変なプレッシャーがあるかもしれない。だから、出来るだけ、声を聞こう、様子を見ようとも思う。知ろうと思う。
見守ることは、すごく難しい。自分の親もこうだったのだろうか。親のことを振り替える。
勝手に見聞で学ばせてもらっているし、お腹の中継に癒されている。自分に見守ろうとう気持ちがあったことがとても不思議だ。