嘘日記

片思い-悪い魔女の呪い〈3〉

世間的には恋人の、契約者である中川伊世(ナカガワ イヨ)には、紫舟に言えないことを相談していた。 中川は、彼女を三和さんと呼んでいた。 中川のインタビュー 中川- 『三和さんが、伊勢田さんと再び連絡を取ったのはいつ?』 桜井- 『確か、2016年の夏。…

片思い-悪い魔女の呪い〈2〉

三和は、伊勢田京に、フラれてから、気づくと涙が出てきた。三和は自分自身か価値のない、ただのカエルだと思うようにもなっていた。しかし、自己陶酔に浸れるのだから、フラれるのは楽かもしれないと、三和は紫舟さんと出会ってから思うのだ。 フラれてから…

片想い-子を思う想像

小学生の頃だった。三和のおばさんが、今の旦那さんと結婚する前にお見合いした男性との、結婚が破談になった。そう聞いた。理由は、家族、相手の母親の強い反対だったそうだ。 三和は幼くて、その話を聞くともなしに『そんなこともあるのだろう』と聞いてい…

片想い-寂しさを抱える(桜井)

今は、三和は中川の買った家で、部屋を借りて、二人で暮らしている。しかし、中川は、ほぼ仕事で帰らない。たまに、帰るとご飯は一緒に食べるが、寝るときは二人とも別々の部屋だ。 掃除や洗濯、家事の一貫で中川の部屋に入ることもある。それは、伊世も、許…

かさぶたを取るように

思い出す。空気を読めないと言われた。とりあえず、人間観察して、この時にはこういう返事とか、対応になるみたいな予想をつけてるけど、やっぱり予想が外れる。そして、対応に困る。 職場の人を上手にフォローしたり、助けたいから、そうしようじゃない。た…

声なき悲鳴

いまだに悲鳴が聞こえてくる。自分の声なき悲鳴だ。部屋の中で母が、足を滑らせて、鉄パイプの椅子を落とした。自分は後ろを向いていて、『ガッシャーン』という凄い音を聞いた。そして、足にジンジンという痛みを感じた。心の中で悲鳴や泣き声がしている。…

片想い-悪い魔女の呪い〈1〉

三和には、紫舟さんと付き合う前に、ベタぼれしていた彼女が居た。彼女の名は、伊勢田 京(イセダ キョウ)という。 三和と京が、別れた原因は、京に好きな人が出来たからだ。三和は突然に電話で『気持ちがわからない』と別れを切り出された。 京は、女性だが…

片想い-桜井と紫舟

昨日、少し紫舟さんに電話したくなり、しない。一人で、すごく寂しかった。 雨の中で、自転車を押していた。夜、家までの道が長かった。こんな晩に電話したくなるのだと思っていた。疲れていたのに、お菓子を食べて音楽を聞いていた。気持ちを整理したかった…

意味がない反省文

わたしは、しっかり叱ってくれる人は、しっかり褒めてくれる人が必要だと思う。甘えた考えだが、わたしを叱ってくれる人がいるが、大切に出来たことはない。今も、なかなか素直に聞けない。どうしても、叱られないようにと行動する。それは、間違えている。…

だから辞めます

すみません。メーリングリストを止めようと思ったのは、私なりに、考えた結果です。なにより、読む方の気持ちを考えずにいろいろなことを発信していたのは、事実です。 皆様にも、本当に気持ちよく過ごして、交流頂きたいと思っています。 あなたさまの交流…

片想い(ショートショート)

伊世さんへ お疲れさまです。三和です。最近、おもてなしをされてばっかですね。植物園や水族館、華子さんのライヴとか。 とても、楽しく過ごさせて頂いています。植物園、花がきれいでしたね。解説がきけたり、貴婦人をひっくり返したような植物があって、…

片想い(ボーイズラブな文)

きっかけは一通のメールだった。まだ、高校生の頃、仲のいい友人たちと、卒業旅行で香川県に出掛けた。取り立ての、車の運転免許の練習もかねていた。香川県から小豆島にはフェリーが出ており、直島と豊島という一部の島に渡った。お金がなく、美術館の外観…

片想い-中川と桜井

『この間、船でハンカチを落とされていませんでしたか?』 キッチンのカウンター越しに、声をかけられた。顔をあげると、髪の毛を刈り込んだ男性が、こちらを見ていた。 ハンカチ?一瞬、頭の中で時間を遡ると確か、紫舟さんにもらった、ハンカチがなかった…

片想い-盗み聞き(ボーイズラブな文)

『中川君には、恋人とか居ないの?』 それを中川に聞くのか、高田。 内心、突っ込みを入れてしまったが、声にはださない。身動きもとらない。 このシチュエーションは小説に使える、きっと、短い話が出来るという思いからだ。今まで、宿直室に入ってから、頑…